給湯器の配管はサビる?サビ水の原因は水道管の異物かも?

- なんだかお湯がサビくさい?
- お湯にサビっぽいものが浮いている!
とお困りの方の中には、「給湯器の配管のサビが原因では?」と考えられる方がいます。
結論から述べると、給湯器の配管にはサビない素材(銅)が使われているため、サビることはありません。
ではなぜ、サビ水が発生することがあるのでしょうか?
今回の記事では、そもそもサビとは何なのか、サビ水はなぜ発生するのか、サビ水が発生した場合にやってはいけない・やらないほうがいいこと、給湯器「本体」のサビに関することを、皆さまの暮らしを支える『東急でんき&ガスサポート』が解説していきます。

そもそも「サビ」とは何か?

これから解説する内容をわかりやすくするためには、「そもそもサビとは何なのか?」という説明をしておかなくてはいけません。
サビとは、金属が空気中の酸素や水分と結びついて酸化し、腐食していく現象のことを指します。
この過程で金属は元の安定した状態に戻ろうとし、赤茶色(赤錆)や黒色(黒錆)、青緑色(緑青)などの変色した物質(腐食物)が生成されます。
サビが発生すると金属の強度は低下し、見た目も悪くなるなどの弊害が生じます。
しかしすべての金属がサビやすいのではなく、金・プラチナなどの貴金属、ステンレス、チタン、アルミニウム、そして表面に酸化被膜を形成している「銅」は、非常にサビにくいです。
「給湯器の配管はサビない」理由は、配管が銅でできているためです。
給湯器の配管はサビないのに、サビ水が出てくることがあるのはなぜ?

繰り返しになりますが、給湯器の配管は銅でできているため、サビることはありません。
「じゃあなぜ、サビっぽいお湯が出てくることがあるのだろう?」と、不思議に思うことでしょう。
水道工事の際に異物が入ることがあり、その異物が給湯器内に入り込んでサビた場合にサビ水が出てくることがあります。
一方、そもそも自分が「サビ水だ!」と思っている水が、サビ水ではない可能性もあります。
それは、ふろと給湯器を繋ぐ配管は、全部水が抜けない場合があるからです。
配管内に溜まった水を夏場などに1週間ほど放置すると、配管の中で水が腐り、はじめのうちは腐った水が出てしまいます。
この腐った水を「サビた水」と誤解するケースがあります。
サビ水が出ており、不安がある場合は、早めに給湯器の専門業者を呼んで確認してもらうとよいでしょう。
サビ水が出ている時に、やってはいけないこと・やらないほうがいいこと

サビ水が出ている時には、いくつかやってはいけない・やらないほうがいいことがあります。
1つは言うまでもないかもしれませんが、サビ水は飲用しないほうがいいです。
その他、やってはいけないこと・やらないほうがいいことは、以下の2つです。
- サビ水が出た水栓の分解や交換
- 長時間(5分以上)の水の出しっぱなし
蛇口からサビ水が出ると、「水栓に問題があるのでは?」と考える方がいるかもしれませんが、多くの水栓に使われているのは真鍮(しんちゅう)というサビに強い素材です。
水栓の内部でサビが発生している可能性はほとんどないため、水栓を交換してもサビの問題解決にはなりません。
また、「水をずっと流し続けていれば、サビ水が止まるかもしれない」と考える方がいるかもしれませんが、水を出し続けていても状況が変わらなければ、水道代が無駄になります。
水を出して状況が改善するかどうかのチェックは、2~3分にするようにしましょう。
給湯器の配管のサビについてよくある質問

以下では、給湯器の配管のサビについて(何度も述べるように実際はサビないのですが)、よくある質問について、回答していきます。
Q1.給湯器の配管は自分で掃除することはできますか?
「サビ水の原因になるような異物が入っていると困るから、配管を掃除したい」と考える方がいますが、残念ながら自分では給湯器の配管を掃除することはできません。
給湯器の配管だけでなく、家全体の配管に対しても同じことが言えます。
配管の劣化が心配な場合は、給湯器の配管ならガスの業者・水道管なら水道の業者に、相談してみるとよいでしょう。
Q2.給湯器の配管だけ交換することはできますか?
繰り返しになりますが、まず給湯器の配管は基本的にサビないので、基本的に給湯器の配管だけ交換する必要はありません。
どうしても気になる場合は、配管だけ交換することも可能ではありますが、交換範囲によっては工事費用が高額(10万円以上が目安)になります。
給湯器の配管はサビないが、給湯器本体がサビることはある

給湯器の配管はサビないですが、給湯器本体(表面)がサビることはあります。
給湯器本体の表面がサビている場合は、内部の部品もサビている可能性について、考える必要があります。
部品のサビは「給湯器の故障」に繋がります。
多少のサビであれば気にとめる必要はありませんが、サビが広範囲に広がっている・サビがひどい場合は、ガスの専門業者に点検を依頼しましょう。
<サビ以外の給湯器の経年劣化のサイン>
- お湯が出ない・時間がかかる
- お湯の温度が不安定になる
- 追焚きができない・すぐ止まる
- 給湯器から異音や異臭が発生している
- 給湯器から水漏れしている
- 給湯器から煙が出ている
まとめ
給湯器を使った時にサビが発生する場合は、給湯器の配管以外のどこかに、サビの原因があることが多いです。
それを自分で突き止めることはほとんど不可能なので、早めに水道の専門業者に相談するとよいでしょう。
そして、給湯器本体にサビが発生している場合は、給湯器の経年劣化のサインです。
特に設置から10年が経っている給湯器は、故障のリスクが高い状態にあるため、なるべく早めにガスの専門業者に相談することをオススメします。
⇒ 横浜・川崎・東京などで、サビた給湯器を交換する場合は『東急でんき&ガス サポート』にご相談ください。


