ガス給湯器の種類は大きく分けて4つ!ガスふろ給湯器とガス給湯器の違いは?失敗せず給湯器を選ぶポイントは?

ガス給湯器には、大きく分けて4つの種類があります。
それぞれの機器の特徴を知っておくことで、次の給湯器選びに役立つでしょう。
今回の記事では、ガス給湯器の4つの種類、「ガスふろ給湯器」と「ガス給湯器」の違い、失敗せず給湯器を選ぶためのポイントについて、皆さまの暮らしを支える『東急でんき&ガスサポート』が詳しく解説します。

ガス給湯器の種類は大きく分けて4つある

そもそもガス給湯器とは、ガスを給湯器内部で燃焼させて、その熱で配管の中を流れる水をお湯にする機器のことを指します。
水をバーナーで加熱して供給するというシンプルな仕組みのため、「お湯が必要な時に必要な量をすぐに使える」というメリットがあります。
一般家庭では、1台の給湯器で浴室・キッチン・洗面など、家中の給湯をまかなっていることが多いです。
そしてガス給湯器の種類を大きく分けると、以下のように4つあります。
- 給湯専用
- ふろ給湯器
- 給湯暖房機
- 暖房専用
それぞれの機器について、以下で簡単に解説します。
1.給湯専用
給湯専用の給湯器は、お風呂の追焚き機能・保温機能を持たないシンプルなタイプで、一人暮らし向けの住居や築年数の古い集合住宅などに、よく設置されています。
お湯張りの際は、水道(給湯栓)を開いて蛇口からお湯を出し、好みの高さまでお湯を張ります。
「お湯張り」ボタンがあるタイプの給湯専用給湯器であれば、設定した湯量で蛇口のお湯を自動で止めてくれます。
湯量の設定ができないタイプもありますが、機能が絞られている分、導入コストを抑えることができます。
2.ふろ給湯器
ふろ給湯器は、給湯機能に加えて、追焚き機能や保温機能を持つ給湯器のことで、快適性が高いため、現在の一般家庭では最も多く普及しています。
お風呂の見守り機能やウルトラファインバブル機能など、付加的な機能を備えるタイプも人気です。
3.給湯暖房機

給湯暖房機は、給湯機能・追焚き機能・保温機能に加えて、暖房機能を持つ給湯器のことです。
給湯暖房機の呼び名は様々で、「暖房付きふろ給湯器」とも「給湯暖房熱源機」とも呼ばれることがあります。
ポンプでお湯を循環させることで、浴室暖房乾燥機やミストサウナ、床暖房などが使用できるようになります。
さらに細かく分けると、暖房用の温水の温度を1種類だけ供給する「1温度タイプ」と、“床暖房用に低温水”と“浴室暖房用に高温水”など、2種類の温度を供給できる「2温度タイプ」があります。
床暖房を使用する場合は、温水の温度を細かく調整できる「2温度タイプ」が必要です。
4.暖房専用
暖房専用の給湯器は、暖房機能のみ使用可能で、戸建住宅で給湯器が複数台に分かれている場合に使われています。
暖房専用の給湯器は、「熱源機」と呼ばれることもあります。
「床暖房を増設したい」「浴室暖房乾燥機を後付けしたい」といったニーズに、応えやすい種類の機器です。
<POINT①>「エコジョーズ」について
給湯器選びで重要視されやすいのは、「エコジョーズにするか、エコジョーズにしないか」という点です。
エコジョーズとは、従来捨てられていたガスの排気熱を回収・再利用して、効率的に湯を沸かす省エネ型のガス給湯器のことです。
ガス使用量を減らすことでCO2排出量を抑制し、環境負荷を低減するだけでなく、月々の光熱費を節約することができるため、現在のスタンダードな機種になりつつあります。
エコジョーズの導入コストは、エコジョーズではない給湯器よりも高いですが、ランニングコストを考慮すると、エコジョーズのほうがおトクになります。
<POINT②>「ウルトラファインバブル機能」について

近年人気が高いのは、バブル発生装置が内蔵された給湯器です。
「ウルトラファインバブル」は、直径1マイクロメートル未満の微細な泡です。
家中にウルトラファインバブル入りのお湯を送ることで、浴室や洗面所、キッチンなどで気になる水まわりの汚れや水垢が付きにくくなります。
また、肌にうるおいを与える効果や、髪にツヤやコシが戻りやすくなる効果も、観測されています。
ウルトラファインバブル機能付きの給湯器は、大掛かりな配管工事をする必要はなく、設置するだけで工事が完了します。
<POINT③>「UV除菌機能」について
「UV除菌機能」付きの給湯器も、人気が高いです。
UV除菌機能とは、給湯器本体にLED-UV除菌ユニットが搭載されており、 浴槽のお湯を循環させ、通過するお湯にUV照射し、キレイになったお湯を再び浴槽に送る機能のことです。
「時間が経ってお風呂に入った時の、濁りやニオイが気になる」という方や、「洗濯に残り湯を使う時の、雑菌が気になる」という方に向いています。
「ガスふろ給湯器」と「ガス給湯器」など、わかりづらい呼び名の違いについて
給湯器の呼び名が混同する例としては、「ガスふろ給湯器」と「ガス給湯器」が挙げられます。
「ガスふろ給湯器」は家全体の給湯に加えて、お湯張り機能・追焚き機能などを持つ給湯器のことで、「ガス給湯器」は一般的にお湯を沸かす能力を持つ機器全般のことを指します。
※チラシ等で表記される「ガス給湯器」は給湯専用タイプを指します。
つまり、「ガス給湯器」の中に「ガスふろ給湯器」が含まれるという位置づけです。
ただし「ガスふろ給湯器」のことを単に「ふろ給湯器」「ガス給湯器」「給湯器」と呼ぶこともあります。
上記の例以外にも、微妙な呼び名の違いはたくさんあり、その時々で呼び名を変えてしまうケースも多いため、正確に分類・把握することは大変難しいです。
呼び名の違いを把握することよりも、「既存の給湯器にどんな機能が付いているのか?」に着目するほうがよいです。
給湯器の交換にあたって重要な情報となるのは、
- 追焚き機能は付いているか?
- 暖房機能は付いているか?
という点です。
よりスムーズに業者とやり取りするなら、給湯器の型番(給湯器本体に貼られている銘板シールに書いてあります)がわかるとよいですが、型番がわからなくても、給湯器の交換は問題なく行えます。
<関連コラム>
⇒ 給湯器の型番(型式)の調べ方!どこに書いてある?型番から何がわかる?型番以外に知っておくとよい情報は?
ガス給湯器を失敗せず選ぶための3つのポイント

- イニシャルコスト・ランニングコストを考慮する
- 適切な「号数」の給湯器を選ぶ
- 将来、ガス式の暖房器具を導入するか考慮する
上記は、ガス給湯器を失敗せずに選ぶための、3つの重要なポイントです。
それぞれのポイントについて、以下で簡単に解説します。
1.イニシャルコスト・ランニングコストを考慮する
ガス給湯器にかかるコストには、「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」があります。
イニシャルコストは、給湯器本体の購入費用と、設置にかかる工事費用のことです。
給湯器の本体価格は、給湯器の種類・性能によって異なり、先述したエコジョーズや、快適な付加機能(ウルトラファインバブル機能など)付きの給湯器は、比較的高額になります。
ランニングコストは、給湯器にかかる月々の光熱費や、メンテナンス費用のことです。
給湯器を交換するにあたっては、上記のイニシャルコストとランニングコスト、どちらを優先するのかを考える必要があります。
「最初の費用を抑えたい(イニシャルコスト優先)」という方は、エコジョーズなど高額な機器は選ばないことが多いです。
逆に、「月々の光熱費を抑えたい(ランニングコスト優先)」という方は、やや高額であっても、エコジョーズを選ぶことが多いです。
2.適切な「号数」の給湯器を選ぶ
給湯器には「号数」の違いがあり、家族構成やライフスタイルに合わせて、最適な号数の給湯器を選ぶことで、快適な生活を送ることができます。
給湯器の号数とは、給湯能力を数値で表したもので、具体的には「1分間に水温が+25℃のお湯をどれだけの量(L:リットル)出すことができるか」を表した数値となります。
号数の数字が大きいほど、お湯を作る能力が高く、たくさんのお湯を使うことができます。
そして、給湯器の号数は本体価格にも影響し、基本的に号数が大きいほど、本体価格が高くなります(大きければ大きいほど、よいわけではないということです)。
例えば、家族人数で比較すると、
- 16号の給湯器:1~2人家族向き
- 20号の給湯器:2~3人家族向き
- 24号の給湯器:4人以上の家族向き
となります。
給湯器の交換にあたっては、既存の給湯器の号数と同じでいいのか・それとも変えるのか、慎重に検討すれば失敗はないでしょう。
<関連コラム>
⇒ 給湯器の号数の選び方!号数を大きくするほうがいいケースと小さくするほうがいいケース
3.ガス式の暖房器具を導入するか考慮する
「ふろ給湯器」にするか「給湯暖房機」にするかは、ガス式の暖房器具を導入するかどうかで、判断しましょう。
- 床暖房・浴室暖房乾燥機などの暖房機器を使っていない
- 上記について、今後も導入する予定がない(少なくとも10年は)
- 暖房はエアコンやファンヒーターなどで十分と考えている
上記のような方は、「ふろ給湯器」で差し支えありません。
逆に、
- 床暖房・浴室暖房乾燥機などの暖房機器を使っている、または使いたい
- ヒートショック対策として、浴室や脱衣所を暖めたい
- 1台で家全体の給湯と暖房をまかない、配管をシンプルにしたい
- 部屋の空気を汚さない、安全な暖房を求めている
上記のような方は、「給湯暖房機」に交換することがオススメです。
まとめ
以上、ガス給湯器の4つの種類、「ガスふろ給湯器」と「ガス給湯器」の違い、失敗せず給湯器を選ぶためのポイントについて、詳しく解説しました。
給湯器の交換は、今後のライフプラン(床暖房を取付けるかどうかなど)にも関わってくるため、家のリフォームも行うことができる業者に任せると、より安心です。
⇒ 横浜・川崎・東京などで、給湯器を交換するなら『東急でんき&ガス サポート』にご相談ください。


