エコキュートの配管の種類は?寿命・劣化原因・洗浄手順なども解説

エコキュートの配管が劣化した場合、破裂や水漏れが起こるだけではなく、本体にも悪影響が波及してしまいます。配管は複数本あるため、まずは種類ごとの構造や役割を押さえておくことが大切です。
本記事では、エコキュートの配管の種類を紹介しつつ、配管の寿命(耐用年数)や劣化する原因、基本的なメンテナンス方法、配管洗浄の手順について解説します。エコキュートを長持ちさせたい方や本体の不調が気になる方は、ぜひご一読ください。
エコキュートの配管の種類

エコキュートは本体から複数本の配管が出ており、それぞれ浴室・洗面所・キッチンなどにつながっています。配管は大きく分けて4種類ありますが、種類によって構造や役割が異なるため、個別に把握しておきましょう。
ヒートポンプ配管
ヒートポンプ配管は、エコキュートの心臓部であるヒートポンプユニットと、お湯を貯めておく貯湯タンクをつなぐ配管です。別称で「渡り配管」とも呼ばれています。
4種類のなかでヒートポンプ配管は最も使用頻度が高いうえ、太陽光や外気に常時さらされているので、特に劣化しやすい傾向があります。劣化を遅らせるためには、定期的なメンテナンスを欠かさないことに加えて、素材選びが重要です。
ヒートポンプ配管で用いる素材の名称および特徴をまとめたので、以下も併せてご確認ください。
| 名称 | 特徴 |
|---|---|
| フッ素系樹脂ホース | 耐久性と耐熱性が高い。柔軟性に優れているので、建物や地形に合わせて施工しやすい。 |
| 架橋ポリエチレン管 | 断熱性が高く、腐食が起こりにくい。紫外線に当たると経年劣化しやすい。 |
| 銅管 | 耐熱性と紫外線耐性が高い。経年劣化で孔食(こうしょく)が発生する恐れがある。 |
| アルミ三層管 | 温度変化に対する耐性が高い。柔軟性に優れているので、屈曲した状態を保ちやすい。 |
それぞれ長所・短所が異なりますが、フッ素系樹脂ホースとアルミ三層管は比較的劣化しにくい素材です。エコキュートの設置環境や住宅を取り巻く環境により、素材の最適解は変わってくるので、メーカーの担当者や施工業者の意見も参考にして選びましょう。
ふろ配管
ふろ配管は、貯湯タンクと浴槽の循環口をつなぐ配管です。フルオートタイプのエコキュートにのみ搭載されています。
追い焚きや足し湯の機能を使用する際、浴槽に貯まったお湯がふろ配管を通して回収されます。その後、お湯をエコキュートで温め直したら、再度ふろ配管を経由して浴槽に戻す仕組みです。
ふろ配管は性質上、回収したお湯に含まれる皮脂や垢の汚れが蓄積しやすいので、こまめにメンテナンスを行う必要があります。
給湯配管
給湯配管は、貯湯タンクと水道の蛇口、浴室のシャワーをつなぐ配管です。シャワーや水道でお湯を使用する際、高温のお湯と低温の水道水を混ぜて温度調節したあと、給湯配管を通って供給されます。
浴室だけではなく、洗面所やキッチンの給湯も担っているため、給湯配管は快適な暮らしを送るために必要不可欠な存在といえるでしょう。
給水配管
給水配管は、貯湯タンクに水を供給するための配管です。浴室のシャワーや水道の蛇口から水を出す際、低温の水道水が給水配管を通って運ばれてきます。
給水配管でトラブルが発生した場合、水道の蛇口を閉めていても水が漏れ出てくる可能性があります。
エコキュートの配管の寿命(耐用年数)

エコキュートの配管の寿命(耐用年数)は、一般的に10年~15年程度といわれています。エコキュート本体の寿命も同じく10年~15年程度なので、配管が寿命を迎えるタイミングで本体の交換を検討したいところです。
ただし、配管も本体もエコキュートの使用頻度やメンテナンス頻度、設置環境によって寿命が変動します。配管は種類によっても寿命が異なりますが、特にヒートポンプ配管は寿命の差が大きいため、あらかじめ注意が必要です。
エコキュート本体と配管のメンテナンスを欠かさなければ、配管の寿命は長くなりやすいでしょう。逆にメンテナンスを怠った場合、配管の劣化が早まるので、破裂や水漏れを誘発するだけではなく、本体にかかる負担も増大してしまいます。
エコキュートを長持ちさせたいなら、配管のメンテナンスも忘れずに実行しましょう。
エコキュートの配管が劣化する原因

エコキュートの配管は、年月の経過や設置環境の影響によって劣化します。劣化が進んで破裂や水漏れが発生した場合、お湯が使えなくなるだけではなく、ヒートポンプユニットに水がかかって故障するなど、二次被害を引き起こしかねません。
配管の劣化原因を押さえておくことは、トラブル防止の観点から考えても重要です。
経年劣化
エコキュートの配管を劣化させる最大の原因は、長年の使用による経年劣化です。日頃から大切に扱っていても寿命(耐用年数)を迎えると、配管にひび割れが生じたり、腐食で穴が空いたりする可能性が高くなります。
エラーコードや故障の発生がなくても、配管は年月の経過とともに必ず劣化してしまいます。人間の加齢と同様、止めることはできません。
経年劣化は避けられないものですが、定期的なメンテナンスで劣化スピードを遅らせることは可能です。配管およびエコキュート本体の寿命は10年~15年程度なので、設置後10年が経過したタイミングで、配管や本体を細部までチェックしましょう。
水質の問題
水は地域や環境によって水質が異なります。配管の劣化スピードが早い場合、水質に原因があるかもしれません。
都市部の住宅は上水道から供給される水道水を使用するので、基本的に飲料水としての水質基準をクリア済みです。一方、郊外・農村部の住宅で用いられる地下水や井戸水は同基準を満たしていないケースがあります。
自然由来の水に含まれるミネラル類が配管内にこびりつくと、水流の阻害や圧力の増加により、配管へのダメージが蓄積してしまいます。
入浴剤の成分
エコキュートでは、メーカーごとに使用推奨の入浴剤が定められています。非推奨品を使用した場合、入浴剤に含まれる成分が配管を傷つけてしまう可能性があります。
非推奨品はメーカーやモデルによって異なりますが、おもにアルカリや酸を含む入浴剤、お湯にとろみをつける入浴剤などが該当します。また、溶けるとおもちゃが出てくるタイプの入浴剤は、配管の詰まりなどを引き起こしやすいため、成分に関係なく使用しないほうが無難です。
入浴剤を使いたいなら、事前にエコキュートの取扱説明書で推奨品を確認しておきましょう。
配管の凍結
寒冷地でエコキュートを使用すると、気温低下による影響で配管内の水が凍結しやすくなります。凍結によって配管が膨張した場合、ひび割れや破裂を引き起こすだけではなく、本体にもダメージを与えかねません。
凍結はおもにヒートポンプ配管やふろ配管で発生するので、凍結防止用ヒーター(凍結防止帯)や保温テープを巻きつけるなど、事前に対策を講じる必要があります。
メンテナンス不足
給湯器の配管は定期的なメンテナンスが必須ですが、エコキュートも例外ではありません。メンテナンスが不足していると、ほぼ確実に配管の劣化スピードは早まります。
配管内を流れる水に少しでも不純物が含まれていると、長期にわたって汚れが溜まります。特にふろ配管は浴槽内の水を回収する性質上、皮脂や垢を一緒に取り込んでしまうため、汚れの蓄積によって配管の劣化が進行しがちです。
配管のメンテナンスを怠った場合、エコキュート本体の故障リスクも高まります。
エコキュートの配管のメンテナンス方法

エコキュートの性能を維持するためには、配管のメンテナンスが欠かせません。配管内に汚れが蓄積すると、お湯がスムーズに出なくなったり、エラーコードが表示されたりする可能性もあります。
基本的なメンテナンス方法を紹介するので、きちんと押さえておきましょう。
洗浄剤を使う
先述のようにエコキュートの配管は4種類ありますが、ユーザー自身でメンテナンスができるものは「ふろ配管」のみです。
ふろ配管のメンテナンスでは、市販の配管洗浄剤を使って洗浄します。メーカーやモデルによって推奨の配管洗浄剤が異なるため、あらかじめ取扱説明書で確認しておきましょう。
自動洗浄機能を使う
エコキュートの機種によっては、ふろ配管の自動洗浄機能が搭載されています。これは貯湯タンク内の新しいお湯を配管に流すことで、配管内の汚れを取り除く機能です。
自動洗浄機能もメーカーやモデルによって操作方法が異なるので、取扱説明書での事前確認を推奨します。
自動洗浄だけで汚れを除去できなかった場合、配管洗浄剤による手動洗浄が必要です。
業者にメンテナンスを依頼する
ヒートポンプ配管・給湯配管・給水配管は個人でのメンテナンスが非常に難しいので、専門的なスキルと機器を持つ業者に依頼する必要があります。3年~4年に1回程度のペースでメンテナンスしてもらえば、配管およびエコキュート本体の寿命が伸びやすいため、設置後の年数を把握できる状態にしておきましょう。
メンテナンスを依頼する際は、事前にホームページや口コミサイトを確認し、信頼できる業者を厳選することが大切です。
エコキュートのふろ配管の洗浄手順

エコキュートのふろ配管の洗浄手順は、メーカーやモデルによって微妙に異なります。今回は基本的な洗浄手順をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
- 浴槽にお湯を張る
お湯を浴槽の循環口(アダプター)の中心から10cmほど上まで入れる - 配管洗浄剤を入れる
配管洗浄剤を浴槽内のお湯に投入して溶かす - 「ふろ配管洗浄」を選択する
リモコンの「ふろ配管洗浄」を押し、しばらく待つ - 排水する
洗浄が終わったら、浴槽内のお湯をすべて抜く - 再度、浴槽にお湯を張る
手順1と同じ要領でお湯をもう一度入れる - すすぎを行う
手順3と同じ要領でリモコンを操作し、すすぎを行う - 再度、排水する
すすぎが終わったら、もう一度お湯をすべて抜く
実際にふろ配管を洗浄する場合、まずは取扱説明書を熟読してから作業に臨みましょう。
エコキュートの配管は定期的にメンテナンスしましょう
エコキュートの配管が劣化すると、配管そのものに加えて本体まで故障してしまう可能性があります。本体を長持ちさせるためには、日頃から配管も含めてこまめにメンテナンスすることが大切です。
ふろ配管以外の配管は、ユーザー自身でメンテナンスが困難なので、専門業者への依頼を推奨します。東急でんき&ガス サポートでは、エコキュートの故障時対応を行っているので、ぜひお気軽にご相談ください。

