エコキュートとガス給湯器どちらがいい?コストや耐久性などを比較

給湯器には、電気で湯を沸かすエコキュートとガスで湯を沸かすガス給湯器の2種類があります。どちらがより適しているかはケースによって異なるため、両者の違いを理解して自分に合ったものを選択しましょう。
本記事は、エコキュートとガス給湯器の特徴を紹介したうえで、両者の違いをわかりやすく解説します。この記事を参考にしながら、最適な給湯器を探してみてください。
エコキュートの特徴

エコキュートはヒートポンプ技術によって大気中の熱を利用し、お湯を沸かすシステムです。「ヒートポンプユニット」と「貯湯ユニット」に分かれており、ヒートポンプユニットで作ったお湯を貯湯ユニットに貯めて利用する貯湯式をとっています。
エコキュートのメリットは、安い夜間電力で効率良く湯を沸かせる点にあります。湯沸かしにかかる電気量を抑えられるため経済的です。
環境省の調査によると、戸建て住宅の25.8%がエコキュートなどの電気ヒートポンプ式給湯器を利用しています。築年数が新しいほどエコキュートの普及率が高い傾向にあり、今後もこの傾向は続くと予想されます。
出典: 環境省「家庭のエネルギー事情を知る 給湯機器について」
ガス給湯器の特徴

ガス給湯器は、ガスを燃焼させて水を加熱するタイプの給湯器です。直圧式(瞬間式)が一般的で、使いたいときに使いたいだけお湯を作れるため、お湯切れが起きないというメリットがあります。
ガス給湯器は号数によって給湯能力が変わり、ご家庭用はおもに16号、20号、24号が一般的です。号数が大きくなるにつれ一度に供給できるお湯の量が増えるため、世帯人数が多い場合はより号数が大きいものを選ぶとよいでしょう。
備わる機能も製品によってさまざまです。追い炊きができるもの、約80度の高温水を供給できるもの、温水による暖房機能も備えたものなどの種類があります。どのような機能を求めるかをふまえて製品を選ぶことが大切です。
エコキュートとガス給湯器を比較

それでは、エコキュートとガス給湯器の違いを以下の6項目で比較します。項目ごとの特徴を把握して、エコキュートとガス給湯器のどちらが自身に合っているのかを、確認してみましょう。
耐久性と寿命
エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクで寿命が異なります。ヒートポンプユニットの寿命は5年~15年、貯湯タンクの寿命は10年~15年です。保証期間はメーカーによって異なるため、故障に備えるなら可能な限り保証期間が長いメーカーを選ぶとよいでしょう。エコキュートの買い替えのサインは、リモコンにエラーコードが頻繁に表示される、お湯がなかなか温まらない、水漏れが発生するなどが目安となります。
一方、ガス給湯器の標準使用期間は約10年です。お湯が出ない、異音・異臭がするなどしたら買い替えを検討しましょう。
出典:リンナイ株式会社「設計上の標準使用期間について」
一般的に、ガス給湯器よりもエコキュートのほうが寿命は長い傾向にあります。ただし、使用環境によっては寿命が早まることもあるため、寿命はあくまで参考程度と考えておきましょう。寿命を延ばすなら、定期的なメンテナンスが欠かせません。日常的に清掃するとともに、メーカーや業者の点検を受けるのもおすすめです。
設置コスト
エコキュートの本体価格は20万~40万円、設置工事費は10万~20万円、電気工事費は3万~10万円です。ガス給湯器からエコキュートへの交換する場合は、既存給湯器の廃棄や基礎工事、配管工事などで10万~17万円ほど費用がかかります。
ガス給湯器の設置コストは給湯器本体、工事費合計で10万~20万円ほどです。機能性が高いものは40万円程度する場合もあるため、求める機能と予算のバランスを見て機種を選ぶとよいでしょう。
設置コストはエコキュートよりガス給湯器のほうが安い傾向にあります。ただし、エコキュートは国の補助制度の対象機器であり、導入に際しては条件により補助金がおりるため、補助内容によっては設置コストを大幅に削減できる可能性があります。エコキュートを選ぶ場合は補助金を活用できるかどうか事前に確認しておきましょう。
出典: 資源エネルギー庁「給湯省エネ2025事業 事業概要」
ランニングコスト
エコキュートはガスを使用しない給湯設備のため、ガス代を考慮する必要がありません。また、安い深夜電力で給湯するため、光熱費を安く抑えられます。日常的な清掃は個人でも行えるため費用はかからず、清掃や修理点検の業者に依頼する場合も1万~3万円ほどで済みます。
一方で、ガス給湯器はガス代と電気代の両方がかかります。ガスは都市ガスとプロパンガスの2種類があり、プロパンガスのほうが火力は強いものの、費用が高くなります。メンテナンス費は1万~3万円ほどで、エコキュートと同程度です。
ランニングコストはエコキュートよりガス給湯器のほうが高い傾向にあります。どのように使用するかによってもかかるコストは変わるため、使用を想定してコストをシミュレーションしておくのがおすすめです。
サイズと設置場所
エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクの両方を設置する必要があり、ある程度の設置幅と奥行が必要です。また、寒冷地では寒冷地用のエコキュートを選ぶ必要があるため、設置場所も確保しておきましょう。
ガス給湯器は屋内での火災リスクを避けるため、屋外に設置するのが一般的です。貯湯タンクが不要で、壁に設置できるコンパクトなタイプも多いのですが、火災予防条例に基づき、ガス給湯器本体の周囲に一定以上隙間を空ける必要がある点には注意が必要です。
また、エコキュートもガス給湯器も、湯を沸かす際に音が出るため設置場所には注意が必要です。マンションで設置する場合は、管理規約などに設置についての制限が記載されている可能性があるため確認しましょう。
使いやすさ
エコキュートは運転音が静かで、騒音の心配はそれほどありません。ただし、あらかじめお湯を作って溜めておく必要があり、計画的にお湯を使わないと貯湯タンクのお湯がなくなる可能性があります。また、ガス給湯器と比較して水圧が弱い傾向にあるため、水圧が高いほうを好む場合は高圧タイプのものを選びましょう。また、使用する入浴剤に制限がある場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。
一方で、ガス給湯器は都度お湯を沸かすため、お湯切れの心配はありません。水圧も高い状態が維持されるため、快適にお湯を使い続けられるでしょう。
災害リスク
エコキュートの貯湯タンク内にある水は、有事の際に生活用水として利用できます。地震の場合、ライフラインの復旧はガスより電気のほうが早い場合が多く、電気があればお湯を沸かせるエコキュートは、災害時に役立つでしょう。さらにご家庭に太陽光発電設備があれば、停電時でも湯沸かしできる点もメリットです。ただし、台風等の気象災害の場合では、ガスより電気の復旧が遅い傾向にありますので注意が必要になります。
一方で、ガス給湯器はガスを燃焼させるため、ガス漏れや不完全燃焼などによる火災のリスクがあります。また、停電時でも使用できるガス給湯器もありますが、一般的なガス給湯器はガスと電気の両方が必要になるため、停電時には使用できません。
なお、貯湯タンク内には常にお湯が貯められていますが、貯められた水はそのまま飲めない点に注意しましょう。
エコキュートが向いているご家庭の特徴

ここまで解説してきたとおり、エコキュートにもガス給湯器にもメリット・デメリットがあり、ケースによって最適なものが異なります。ここでは、エコキュートに対する要望別に、どのようなご家庭の方がエコキュートに向いているかを解説します。当てはまるものが多い方はエコキュートを選択するとよいでしょう。
まずは、ランニングコストを抑えたいご家庭にエコキュートはおすすめです。エコキュートは、初期費用は高いもののランニングコストが安く、寿命も長いため、全体で見るとコストを抑えられます。
また、エコキュートなら電気のみでお湯を沸かせるため、オール電化にしたい方におすすめです。太陽光発電設備を導入すれば、給湯に使用する電力を自力でまかなえる可能性もあるため、光熱費の削減につながるでしょう。
そして、エコキュートは災害リスクに比較的強い傾向にあるため、災害に備えたい人にも向いています。ガスによる火災のリスクもないため、安全性の面を重視するならエコキュートがおすすめです。
ガス給湯器が向いているご家庭の特徴

続いて、ガス給湯器が向いているご家庭の特徴を解説します。どのようなご家庭にガス給湯器が向いているのかを紹介します。ガス給湯器を検討しているご家庭の方はぜひ参考にしてください。
まず、ガス給湯器はその場でお湯を作るため、好きなときに好きなだけお湯を使いたい人や、使うお湯の量が多い人に向いています。水圧もエコキュートより強い場合が多いため、より快適にお湯を使いたい方にはガス給湯器がおすすめです。
また、ガス給湯器の初期費用はエコキュートよりも安い傾向にあります。一定のランニングコストはかかってしまいますが、省エネ製品を選べばコストを削減できるでしょう。都市ガスならガス代も抑えられます。
さらに、ガスを湯沸かしだけでなく暖房設備でも使いたい場合は、ガス給湯器がおすすめです。寒い地域など、より強い暖房設備が必要なエリアに住んでいる場合は、ガス給湯器と併せてガスの暖房設備を使うほうがよいでしょう。
エコキュートとガスを併用する選択肢もある

オール電化にこだわらないのであれば、エコキュートとガスを併用するのも一手です。
ガスがあればガス器具が使えるほか、電気料金が高い昼間のエネルギーをガスでまかなえるといったメリットがあります。調理・給湯のランニングコストを抑えられる可能性もあるでしょう。
ただし、エコキュートとガスを併用する場合、電気とガスの両方の基本料金の支払いや、両方の機器の設置スペースを確保する必要もあるでしょう。
エコキュートとガス給湯器を選ぶ際のポイント

最後に、エコキュートとガス給湯器を選ぶ際の注意点を2つ解説します。ポイントを押さえることで、後悔のない選択ができますので、エコキュートとガス給湯器を選ぶ際には、参考にしてみてください。
長期的な視野で考える
ライフスタイルが変化すれば、給湯器に求める性能も変わります。給湯器は10年以上使うものが多いため、引越しをする可能性やご家族の人数が増える可能性がある場合なども想定し、必要な性能のものを選択しましょう。
また、すでに給湯器が設置されており給湯器を変更する場合には一時的に費用がかかりますが、長期的に見てコストに見合うかを検証したうえで取替工事を実施しましょう。
機種ごとの性能を確認する
今回紹介したエコキュートとガス給湯器の違いは、あくまで一般的なものです。
エコキュートとガス給湯器のどちらを選ぶかも重要ですが、機種ごとの性能を重視することも大切です。当然、性能の高い機種はそれぞれのデメリットが軽減される代わりにコストも高くなるため、コストとのバランスも考えましょう。
機種を選択する際は、使用する場所や頻度、時間帯、使用人数などを加味しましょう。また、複数の機種を比較しながら自分に合ったものを見つけましょう。
エコキュートとガス給湯器を比較して自分に合ったものを選びましょう
エコキュートとガス給湯器にはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらが良いかは人によって異なります。
ランニングコストを抑えたい方や、オール電化の住宅にしたい方、災害時に備えたい方にはエコキュートがおすすめです。また、お湯の使用量が多い方や、ガス器具も使いたい方にはガス給湯器がおすすめです。
機種によって性能が変わるため、メリットとデメリットを比較しながら必要な性能が備わっているものを選択しましょう。
エコキュートの導入・交換を検討中の方は、価格や機種選びのご相談も含めて、東急でんき&ガスサポートにお任せください。数あるエコキュートのなかから、使用環境や予算に合わせて最適なものをご提案いたします。

