エコキュートの適切な設定温度とは?季節ごとの目安や節約術

近年、エコキュートは省エネ性と環境性能の高さから人気 を集めています。その性能を最大限に活かすには、設定温度の調整が欠かせません。
ひとくちに設定温度といっても、使用目的や季節、家族構成など、さまざまな要素が関係するため、どのように調整すれば良いかわからない方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、エコキュートのおもな設定温度項目と、春夏秋冬それぞれのおすすめ温度の目安、さらに節約のポイントまで詳しく解説します。
エコキュートの設定温度項目

エコキュートを快適に使うためには、用途に応じた設定温度が重要です。キッチンや洗面台で使う「給湯温度」は50度〜60度が一般的で、夏冬で調整するのがおすすめです。貯湯タンク内の「沸き上げ温度」は65度〜90度の範囲で自動設定されますが、衛生面や電気代を考慮し、バランスの良い設定を見つけましょう。
浴槽の「お湯はり温度」は、冬場は高め、夏場はぬるめに設定することで、省エネにもつながります。それぞれの温度設定を正しく理解し、ご家庭のライフスタイルに合わせて調整することで、より快適で効率的なエコキュート利用が可能です。
給湯
給湯温度とは、キッチンや洗面台などで蛇口から出るお湯の温度を指します。一般的な設定範囲は50度~60度 で、冬場はお湯が冷めやすいため高めに、夏場はやや低めに設定すると快適に使えます。
50度設定は節電効果が高く 、シャワーなどの日常使用に十分な温度です。60度設定は油汚れ落としや除菌効果 が期待できますが、50度設定よりも電気代がかかります。
ただし、高温に設定しすぎると火傷のリスクが高まり、特に小さな子どもや高齢者のいるご家庭では注意が必要 です。
沸き上げ
沸き上げ温度とは、エコキュートの貯湯タンク内でお湯を沸かす設定温度を指します。多くの機種では自動で65度~90 度の範囲に設定 され、この温度帯だと雑菌の繁殖を抑える効果があります。特にレジオネラ菌対策として、高温での沸き上げは重要 です。
90度まで設定できる機種もありますが、日常的には70度~80度の設定 が推奨されています。高温設定は衛生面で優れていますが、その分消費電力が増えるため、家族構成や使用量に合った 調整が大切です。
浴槽のお湯はり
浴槽のお湯はり温度は、風呂自動機能を使って浴槽にためるお湯の設定温度です。一般的な目安は38度~42 度で、多くのご家庭では40度前後が快適な湯温 とされているでしょう。
冬場は40度~42度 に設定することで、入浴中の温度低下を防ぎやすくなります。高めに設定しておけば保温効果を活かせるため、追い焚きの頻度を減らせることから省エネにもつながるでしょう。
一方で、夏場や長時間の入浴時は38度~39度の ぬるめに設定すると、のぼせやすさを防ぎ つつリラックスできます。
季節別|エコキュートの適切な設定温度目安

エコキュートは、季節に合わせて設定温度を変えることで、快適性と省エネを両立できます。春・秋は給湯を50度前後、お湯はりを40度程度に。夏場はさらに低めに設定すると、電気代を抑えられます。
冬は給湯を60度前後、お湯はりを40~42度と高めに設定し、保温効果を活かしましょう。凍結防止機能も活用すると安心です。
春と秋のおすすめ設定温度
春と秋は外気温が穏やかなため、給湯温度は50度前後 に設定するとあらゆる家事に役立ちます。油汚れの強い食器洗いなど一時的に熱さが欲しい場面では、必要なときだけ55度程度に上げてすぐ戻すと無駄を抑えられる でしょう。
浴槽のお湯はり温度は40度程度に設定すると、過剰な加熱によるエネルギー消費を避けつつ、ゆったりと入浴できます。また、冬に比べて配管の放熱ロスが小さいため、省エネモードや学習機能を併用し、夜間の安い電力で沸き上げれば、さらに節電効果を高められます。
夏のおすすめ設定温度
夏は配管の放熱ロスが少ないため、給湯温度は50度程度 で十分快適に使えます。キッチンや洗面所での使い勝手を損なわない範囲の40度程度に設定すれば、消費電力を抑えた効率的な運用につながるでしょう。
また、入浴時には浴槽のお湯をやや高めに設定しておくと、湯温が下がりにくく、長めの入浴でも快適に過ごせます。さらに、シャワーや食器洗いなどの用途に応じて温度を調整することで、より無駄のない節電が可能です。
冬のおすすめ設定温度
冬は外気温が低く、配管の放熱ロスが増えるため、給湯温度は60度前後 を目安に上げておくと供給が安定します。なお、凍結の恐れがある地域では、外気温が0度近くまで下がりそうなときに「凍結防止運転」を有効にし、配管内に浴槽の残り湯 や少量の水を循環させると安心 です。
さらに、浴室やキッチンで使用するお湯の量やタイミングを工夫することで、給湯効率を高めつつ光熱費を抑えることができます。また、貯湯タンクの保温機能を活用すると、夜間や早朝でも快適にお湯を使えます。
エコキュート設定温度による節約術

エコキュートは設定や使い方を工夫することで、より効率よく電気代を節約できます。お湯がぬるいときは、追い焚きよりも「足し湯」を利用し、沸き上げは深夜の電気料金が安い時間帯に設定しましょう。不在時は「沸き上げ休止」、日中の使用が少ない場合は「昼間休止」モードに切り替えると無駄がありません。
また、10年以上使用している場合は、省エネ性能が向上した最新機種への買い替えも検討すると良いでしょう。
追い焚きではなく足し湯を使用する
追い焚きは浴槽全体の湯を再加熱するため、電力消費が大きくなる傾向にあります。湯温が下がったときは、必要量だけ高めの温度で「足し湯」すると、効率良く湯温を上げることが可能です。
特に、フルオート機種の「高温足し湯」機能を 使えば、残り湯の湯量に関係なく、設定水位・設定温度まで自動調整し てくれます 。ただし、オート機種 の場合は残り湯の湯量により増える湯量にバラつきが発生してしまいます。
沸き上げを深夜にする
時間帯別料金プランを利用しているご家庭では、深夜の安価な電力で沸き上げるのが定石です。リモコンにあるタイマー やスケジュール機能など で、沸き上げを深夜帯に設定しておけば、毎日自動で電気代を抑えられます。
節約を重視するなら、電気代の単価が高くなる昼間の時間帯に沸き上げないことがポイントです。
風呂自動機能をオンにする
風呂自動機能を使うと、設定温度と湯量を自動で維持でき、沸かしすぎや注ぎすぎを防げます。
浴槽の湯が減ったときだけ自動補給し、必要な分だけ加熱するため、無駄なく一定温度をキープすることが可能です。手動で何度も追い焚きや給湯を行う運用よりも温度の振れ幅が小さく、結果的に再加熱の回数を抑えられます。
また、家族が間隔を空けずに入浴する場合は、保温時間を短めに設定 すると、消費電力をさらに抑えられるでしょう。
長期不在の場合は沸き上げ休止の設定をする
数日以上の外出時に通常運転のままにすると、使わない貯湯タンク内のお湯が自動で沸き上げされてしまいます。そのため「沸き上げ休止」や「お出かけ」 モードに切り替え、不要な沸き上げを止めて待機電力以外の消費を抑えることが大切です。
また、帰宅予定日に合わせて自動復帰の設定をしておくと、帰宅後すぐに使える状態に整えられます。帰宅後は配管洗浄を行い 、衛生面にも配慮すると安心です。
おまかせモードに設定をする
多くの機種に搭載されている「おまかせモード」は、ご家庭ごとの使用パターンを学習して必要量だけ効率良く沸き上げます。過去の使用量から最適な貯湯量を計算するため、過剰な沸き上げを回避でき、省エネと快適性を両立可能です。
また、おまかせモードでは湯量がギリギリで不安になる、実際にお湯が足りなくなるといった経験がある場合は、湯量設定を「たっぷり」にすることで解決できます。
日中の使用頻度が低い場合は昼間休止設定にする
在宅時間が夜間中心で、日中におけるお湯の使用が少ないご家庭は、昼間の運転を休止する設定にすると無駄な沸き上げ・沸き増しを避けられます。昼の電気代に比べ夜間の電気代が安いプランでは特に効果的です。
例えば、外食をしたため皿洗いの必要がない日や、早い時間帯に入浴を済ませた日などは、昼間休止設定にすることで、電気代を節約できます。機種によっては、夜間になると自動的に再稼働するため便利です。
エコキュートの買い替えを検討する
エコキュートの使用開始から10年 を超えると、沸き上げの効率や省エネ性能が低下しやすく、同じ湯量でも電力を多く要する場合があります。そのため、買い替えも視野に入れておくと良いかもしれません。
最新機種はヒートポンプの高効率化やAI学習制御の進化により、省エネ性能が大幅に向上しています。ご 家庭の使用量や料金プランにもよりますが、買い替えによって年間で2万円程度の電気代削減が見込めるケースもある でしょう。
ほかにも、外出先からの操作 や配管洗浄自動化 などの新機能も活用でき、快適性も同時に高められます。
設定温度に関するトラブル対処法

エコキュートのお湯の不具合は、ご自身で解決できる場合があります。お湯がぬるい場合は、貯湯タンクの湯量不足が考えられます。沸き増し設定を見直しましょう。設定変更が反映されない場合は、ボタンの押し忘れや、リモコン・本体の電源を入れ直してください。
お湯が止まらない場合は、浴槽の残り湯や循環口の汚れが原因かもしれません。これらの対処法を試しても改善しない場合は、専門業者に相談しましょう。
設定温度よりもお湯がぬるい
設定温度よりもお湯の温度がぬるいと感じる場合、貯湯タンクの残湯量が少ない可能性があります。対処法としては、リモコンにある「自動沸き増し」や「使用湯量の設定」 の調節を試すとよいでしょう。
さらに、使用前に浴槽やシャワーの残り湯を排水せずに循環させることで、貯湯タンク内の温度低下を防ぎやすくなります。また、給湯配管が長い場合は、事前に数分間お湯を出して配管内を温めると、より安定した温度でお湯を使えるようになります。
加えて、冬は配管の放熱ロスによりお湯が冷めやすいため、浴槽のお湯はり温度を上げておくことも大切です。
設定温度を変えても反映されない
設定温度を変更しても反映されない場合は、設定変更後に「決定」「確定」 などのボタンを押せていないかもしれません。機種によっては反映にタイムラグがあるため、数分~数十分待ってから再確認してください。
また、リモコンや本体の故障により変更が反映されないこともあります。改善しない場合は、リモコンや本体の電源を入れ直し、 ロック機能がかかっていないかなどを確認してください。
お湯が止まらない
風呂自動機能でお湯の流れが止まらず、浴槽からお湯があふれそうなときは、お湯をはる前に浴槽に残り湯がないか、浴槽の水位設定が高すぎないかを確認しましょう。
また、浴槽の循環口にゴミや髪が詰まると、水位を検知するセンサーの誤作動が起きやすくなる ため、ブラシなどでこまめに掃除することも重要です。
エコキュートの設定温度でお悩みの場合は点検や交換を検討しましょう
エコキュートの設定温度は、給湯効率や電気代、入浴時の快適性を左右する重要な要素です。季節や生活パターンに合わせて最適化し、節電につながる工夫を取り入れることで、無理なく快適性を保てます。
お湯がぬるい、設定温度が反映されないなどの症状が続く場合は早めに点検し、経年劣化が進んでいるなら買い替えも視野に入れるとよいでしょう。点検や買い替えのご相談は、東急でんき&ガスサポートにお任せください。

