エコキュートからお湯や水が出ない原因と対処法を解説!

寒い季節や忙しい朝など、すぐに使いたいにもかかわらず「エコキュート」からお湯が出なくて慌てた経験があるかもしれません。
エコキュートからお湯が出ない場合、簡単な原因から深刻な故障まで、さまざまなケースが考えられます。
本記事では、修理業者への連絡が必要な症状や、自分で確認できる原因とその対処法、エラーコードの見方などを解説します。原因を正しく知り、スムーズかつ安全にエコキュートを復旧させましょう。
すぐに修理業者へ連絡したほうがよいケース

エコキュートからお湯や水が出ないとき、慌てて業者を呼ぶ必要はありませんが、中には専門業者による早急な対応が必要な場合もあります。以下では、修理依頼が必要なケースを紹介するので確認しておきましょう。
混合水栓が故障している
お湯や水が出ない場合、エコキュート本体ではなく、蛇口側に問題がある可能性があります。特に注意したいのが「混合水栓」の故障です。混合水栓とは、水とお湯を混ぜて出す仕組みの蛇口で、キッチンや浴室、洗面所などに広く使われています。
混合水栓が故障すると、水やお湯が正常に出なくなることがあります。例えば、レバーを操作してもまったく反応がなかったり、どちらか一方しか出なかったりする場合は、内部機構の不具合が疑われます。自分では判断が難しいこともあるため、無理に触らず、修理業者に見てもらうのが安心でしょう。
カートリッジが故障している
混合水栓の内部には、「カートリッジ」と呼ばれる部品が内蔵されています。カートリッジは、温度調整や水量調節など、混合水栓の機能を担う重要な部品で、ここが故障していると水やお湯が正常に出なくなります。
特に、シャワーなどで使用する「サーモスタット式水栓」に内蔵されている「サーモカートリッジ」が故障している場合、温度調整ができなくなるなどの症状が起こります。これも、エコキュート本体の不具合と誤解されやすいトラブルです。
カートリッジは、ホームセンターや通販などで部品を購入できます。自分で交換することも可能ですが、カートリッジの交換には一定の技術が求められるため、誤って別の部分を傷つけてしまわないよう注意が必要です。
また、専門的な工具が必要で作業の手間もかかるため、自信がない場合は業者に任せたほうが安全でしょう。
漏水している
エコキュートの配管や貯湯タンクから水漏れ(漏水)が起きている場合、重大なトラブルに発展する恐れがあるため、ただちに業者への連絡が必要です。漏水が発生すると、水圧が不足してお湯が出なくなったり、タンク内の水が空になりエコキュートが正常に作動しなくなったりします。
特にマンションなどの集合住宅では、漏水によって階下に水が染み出し、住民同士のトラブルに発展するリスクもあります。床や壁が濡れている、タンク周辺に水たまりができている、配管からポタポタと音がするなどの兆候があれば、漏水を疑いましょう。早期対応が求められるため、水漏れの兆候があればすぐに止水栓を閉め、業者に連絡することが大切です。
エコキュート本体が故障している
不具合が起こった際は、エコキュート自体が故障している可能性があります。特に設置から10年以上経過している場合、本体の劣化や部品の寿命によってトラブルが起きやすくなります。
例えば、リモコンにエラーコードが表示されている、水もお湯も出ないなどの症状は、本体の内部に問題がある可能性が高いでしょう。主な原因として、内部基盤の異常、温度センサーの不良、ヒートポンプユニットの故障などが挙げられます。
これらは専門的な知識と工具がなければ修理が困難なため、自己判断で解決しようとせず、必ずメーカーや専門業者に依頼しましょう。
また、故障の兆候として、「異音がする」「お湯の温度が安定しない」「湯量が極端に少ない」などの症状もあります。このようなサインが見られた段階で早めに点検を依頼すれば、重大なトラブルを未然に防ぐことができるかもしれません。
エコキュートからお湯が出ない原因と対処法

エコキュートは省エネ性能に優れた給湯器として人気がありますが、「急にお湯が出なくなった」というトラブルが発生することもあります。考えられる原因として挙げられるのは、以下の6つです。
- タンク内のお湯が切れている
- エコキュートを設置して時間が経っていない
- 給水口ストレーナーにゴミがたまっている
- 排水栓や逃し弁が開いたままになっている
- 給水止水栓が閉まっている
- 本体以外の不具合がある
それぞれの原因で対処法は異なります。ここでは、おもな原因とその対処法をわかりやすく解説します。
タンク内のお湯が切れている
エコキュートは、深夜電力を活用してお湯を作り、タンクにためておく方式です。そのため、貯湯タンクにあるお湯を使い切ってしまうと、新たにお湯を沸き上げるまで水しか出ない状態となります。特に、来客時や家族全員が長時間入浴した場合などには、お湯切れが起こりやすくなるでしょう。
このような場合は、リモコン操作で「沸き増し(追い焚きではなく再加熱)」を行うことで解決できます。エコキュートには沸き増し機能が搭載されており、必要に応じて手動で加熱が可能です。
ただし、お湯切れが頻繁に起こるようであれば、家族の使用量に対してタンク容量が小さい可能性があります。その際は、使用状況の見直しや、容量の大きな機種への買い替えを検討しましょう。
また、設定によっては、昼間の沸き増しをしないように制御されている場合もあります。そのため、リモコンや取扱説明書で設定内容を確認しておくことが大切です。
エコキュートを設置して時間が経っていない
新築や引越しなどでエコキュートを新たに設置した直後の場合、すぐにお湯が出ないケースがあります。これは故障ではなく、エコキュートがまだお湯を作っていないためです。
通常、初回の運転からお湯が使えるようになるまでは、数時間~半日程度かかります。エコキュートは電気代の安い深夜帯に運転するようタイマー設定されていることが多いため、設置直後に電源を入れてもすぐに沸き上げが始まらないことがあるからです。
そのため、引越し当日や設置日当日にお湯を使いたい場合は、あらかじめ業者に通電を依頼しておくとよいでしょう。事前に沸き上げが完了していれば、すぐにお湯を使用できます。
これを知らずに当日お湯が使えないと焦ってしまうケースもあるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
給水口ストレーナーにゴミがたまっている
エコキュートの給水口には、「ストレーナー」と呼ばれるフィルターのような部品が取り付けられています。ストレーナーの役割は、水道水に含まれる砂やゴミ、不純物などを除去することです。
このストレーナーにゴミがたまると、水の流れが妨げられ、お湯がうまく出なくなることがあります。例えば、水の出が弱い、蛇口からお湯が出ない、といった症状が見られた場合は、まずこのストレーナーを確認しましょう。
ストレーナーは、自分で取り外して掃除することが可能です。定期的に点検・清掃をすれば、トラブルを未然に防ぐことができます。掃除方法は機種ごとに異なるため、取扱説明書にしたがって作業を行ってください。特に井戸水を使用しているご家庭では、不純物の混入が多いため、こまめなメンテナンスが重要です。
なお、エコキュートのメンテナンスについては、こちらの記事も併せてご覧ください。
排水栓や逃し弁が開いたままになっている
エコキュートのタンクや配管には、水圧の調整や水を抜くための「排水栓」「逃し弁」といった部品が設置されています。お湯が出ない場合、この排水栓や逃し弁が開いたままになっているかもしれません。排水栓や逃し弁は、点検やメンテナンスのために栓を開けることがありますが、開けたままではタンク内にお湯をためることができません。
また、この場合リモコンにエラーコードが表示されないことが多く、原因の特定が難しい場合もあります。
※エラーコードについては後述しておりますので、そちらをご確認ください。
閉め直すことで正常に給湯できるようになるケースが多いので、最近点検をしたり引越しなどで業者が作業したりしたあとにお湯が出なくなった場合は、まずこれらの栓が閉まっているかを確認してみてください。
給水止水栓が閉まっている
基本的な確認ポイントとして、給水止水栓の状態を見てみましょう。給水止水栓とは、エコキュート本体へ水を供給するための元栓で、これにより水の水圧で貯湯タンクのお湯を押し上げてお湯が出る仕組みです。そのため、給水止水栓が閉まっていると水は出ますが、お湯が出なくなります。
工事や点検後などに閉じたままになっているケースもあるため、まずは給水止水栓が開いているかを確認しましょう。なお、給水止水栓の位置や開閉の操作方法についてはメーカーごとに異なるため、取扱説明書や製品の公式ホームページで確認することが重要です。
本体以外の不具合がある
エコキュート本体に異常は見られないものの、お湯が出ないというケースもあります。この場合、蛇口やシャワーヘッドの目詰まり、混合栓の故障、給水管の凍結など、本体以外の設備に問題があるのかもしれません。
特に、フィルターや水栓の内部に汚れやカルキがたまっていると、お湯の通り道が塞がれてしまい、結果として水しか出なくなることがあります。そのため、本体に不具合が見られない場合は、水栓金具やシャワーヘッドなどの清掃を試みるとよいでしょう。
また、経年劣化によりセンサー類が故障して、正常な水温や水量を感知できずにお湯が出ないといったケースもあります。このような場合、エラーコードが表示されないこともあるため注意が必要です。
原因が特定できない場合は、無理に分解せず、早めに専門業者に点検・修理を依頼することをおすすめします。特に設置から10年を超えている場合は、部品の劣化や寿命による不具合が発生しやすくなるため、定期点検を受けると安心です。
エコキュートからお湯も水も出ない原因と対処法

エコキュートからお湯だけでなく水も出なくなった場合、複数の原因が考えられます。考えられるおもな原因は、以下の2つです。
- 冬場などが原因で凍結している
- エコキュート本体が故障している
ここでは、上記3つの原因と、その対処法について解説します。
寒さが原因で凍結している
寒冷地や冬場の早朝などは、水道配管やエコキュート内部の配管が凍結することがあります。特に、気温が0度以下になる地域の場合、凍結予防対策が不十分な場所ほど凍結が頻発するものです。配管が凍結すると水の流れが止まり、エコキュートの止水栓も動かないことがあります。
このようなケースの対処法としては、お湯の蛇口を開けたままにして自然に解凍されるのを待つ方法が有効です。また、配管部分にタオルを巻き、その上からぬるま湯をゆっくりかけて解凍を早める方法も挙げられます。ただし、熱湯を直接かけると配管の破損につながる恐れがあるため、必ずぬるま湯を使用してください。
なお、凍結予防としては、断熱材の設置や、凍結防止ヒーターの使用が推奨されます。
エコキュート本体が故障している
水が出ない原因が凍結などでない場合、エコキュート本体にトラブルが発生している可能性もあります。例えば、制御基板の故障、内部の電磁弁の不具合、給水センサーの異常などが原因で、水の供給が遮断されているのかもしれません。
これらは素人には判断が難しく、むやみに触ると故障が悪化する可能性もあります。そのため、エラーコードが表示されていないかを確認し、メーカーや施工業者に連絡をとるのが安心かつ安全な対処法です。
保証期間内であれば無償修理の対象になることもあるため、購入時の保証書や取扱説明書も併せて確認しておきましょう。
なお、エコキュートを修理する際は以下の記事もご覧ください。
エコキュートに発生している症状はエラーコードでも確認できる
エコキュートの多くは、リモコンにエラーコードが表示される機能を備えています。エラーコードは、数字のみ、または数字とアルファベットの組み合わせで表示され、現在発生しているトラブルの内容を示しています。
ただし、エラーコードの意味や解除方法は、メーカーや機種によって異なるため、詳細は各製品のマニュアルや公式サイトを確認してください。
簡単なエラーであれば、自分で電源の入れ直しやフィルター清掃などで解消される場合があります。エラーコードは原因究明の重要な手がかりになるため、リモコンの表示をしっかりと確認することが大切です。
おもなエラーコードの種類と意味
エラーコードは、機種やメーカーによって異なります。以下は、各メーカーの主要なエラーコードと、その意味です。
<おもなエラーコードの種類と意味>
| おもなエラーコード | おもなエラーコード |
|---|---|
| パナソニック | F19:出湯温度異常 F24:冷凍サイクル異常 F27:圧力スイッチ異常 |
| ダイキン | C52:貯湯タンクの不具合(追い焚き運転ができないため停止) C55:貯湯タンクの不具合(お湯はりに時間がかかり過ぎているため停止) C76:浴室リモコン or 台所リモコンと貯湯タンク間の通信の不具合により停止 |
| 日立 | Er32:凍結防止三方弁異常 Er24:水位センサー異常 HE22:水系循環異常検出 |
| コロナ | E31:沸き上げ温度低温検知 E39:ふろ三方弁の故障 E14:湯張電磁弁の故障またはふろ配管の詰まり |
※上記は一例です。詳細は、各メーカーの公式ホームページやマニュアルをご参照ください。
日頃の対策でお湯切れを防ぎエコキュートを快適に使おう
エコキュートからお湯が出ないトラブルは、凍結や断水といった外部要因のほか、自分で解決できる軽微な問題であることも少なくありません。例えば、給水口ストレーナーのゴミの詰まりや、給水栓や逃し弁の閉め忘れが原因となっているケースが挙げられるでしょう。
一方で、混合水栓の故障や本体の異常など、専門業者への依頼が必要なケースもあります。日頃からのメンテナンスや使用量の管理、異常の早期発見が、快適な使用を保つカギとなるでしょう。

