エコキュートのおすすめメーカーは?オール電化給湯器の特徴や選び方を詳しく解説

電気給湯器のなかでも省エネで光熱費の節約に役立つエコキュートですが、さまざまなメーカーからいろいろな機種が販売されているため、何を選んだらいいか悩んでしまう方も多いかもしれません。
本記事ではエコキュートのおすすめメーカーから、自分にあった機種の選び方、導入の際の注意点まで解説します。自分や家族のために最適なエコキュートを探しているという方や、オール電化のための給湯器に興味のある方はぜひ参考にしてください。
エコキュートの選び方

エコキュートを設置する際は、さまざまな観点から自分にあったものを選ぶことが大切です。まずは以下のポイントを確認してみてください。
- 設置地域
- 設置スペース
- 容量
- 給湯スタイル
- 水圧
それぞれ詳しく解説していきます。
設置地域
内陸地のような一般的な気候の地域に住んでいる方は、標準型のエコキュートを選んで問題ありません。しかし、冬に極端に寒くなる地域や海の近くにお住まいの方は、寒冷地仕様や耐塩害地域仕様のエコキュートが必要な場合があります。それぞれの仕様を選ぶ基準は以下の通りです。
寒冷地仕様のエコキュートを選ぶ基準
お住まいの地域で冬の最低気温が-10度を下回るようなら、寒冷地仕様のエコキュートを選びましょう。一般的なエコキュートは-10度までの寒さにしか耐えられないのに対し、寒冷地仕様であれば-25度程度の寒さにまで対応しています。ただし、-20度を下回る可能性がある場合は、貯湯ユニットの設置場所を屋内にする必要がある点には注意しましょう。
耐塩害地域仕様のエコキュートを選ぶ基準
潮風の影響を受けやすい地域では、防錆処理が施された耐塩害地域仕様のエコキュートが必要です。各メーカーの耐塩害仕様は、一般社団法人 日本冷凍空調協議会 JRA9002「空調の耐塩害試験基準」に準拠して設計されています。
潮風の影響を直接は受けないものの海に近い場所に設置する場合は、通常の耐塩害仕様、潮風の影響を直接受ける場所に設置する場合は、耐重塩害仕様のエコキュートを選びましょう。
設置スペース
エコキュートは設置する場所によって最適なタンクの形状が異なります。タンクの種類には以下のようなものがあるので、ご自宅の設置スペースに合わせて選びましょう。
角型
幅と奥行きに大きな差がない、一般的な形状のタンクです。最もオーソドックスなタイプのため、各種メーカーの豊富なラインナップの中から自分に最適なエコキュートを選べるメリットがあります。
薄型
薄型エコキュートのタンクは角型よりも奥行きを抑えた分、幅や高さが一回り大きくなっています。長方形の板のような形のため、狭いスペースにも設置がしやすいです。また、搬入が楽にできるという点も優れています。隣の家が近くて設置面積が限られているという方などにおすすめです。
コンパクト型
コンパクト型はマンションなどの集合住宅で用いられる省スペース用のエコキュートです。給湯機用のスペースに設置できるため、ほとんど場所を取りません。タンクの容量はほかの形状のエコキュートに比べて小さくなってしまいますが、その分価格も比較的安価になります。
容量
エコキュートはタンク内のお湯を使いすぎると、お湯切れを起こして水しか出なくなってしまいます。そのため、家族の人数やお風呂に入る頻度などに合わせてタンクの容量を選ぶ必要があります。
容量を選ぶ基準は家族の人数に応じて以下のようになっています。
- 3〜5人家族:370L
- 4〜6人家族:460L
- 5〜7人家族:550L
ただし、家族の中にシャワーをよく使う人がいるなど、一般的な使用よりもお湯の使用頻度が高くなると想定される場合は、余裕を持った容量を選んでおくと安心です。また、エコキュートの給湯効率は気候の影響を受けやすいので、寒い地域に住んでいる方も少し大きめの容量を選択することをおすすめします。
たとえ大容量のエコキュートを選んだとしても、電気代が大幅に上がる心配はほとんどありません。設置スペースや予算に余裕があるならゆとりを持ったサイズを選んでみてもよいでしょう。
給湯スタイル
エコキュートの給湯スタイルにはフルオートタイプ、オートタイプ、給湯専用タイプの3つがあり、それぞれ以下のような特徴を持っています。
フルオートタイプ
フルオートタイプは湯はり、足し湯、保温、追い炊きなどの機能をボタン一つで行えます。3つのタイプの中では最も便利な給湯スタイルといえるでしょう。蛇口ではなく浴槽の側面からお湯が出てくるという特徴もあります。
オートタイプ
セミオート、エコオートなどとも呼ばれます。オートタイプのエコキュートは湯はりのみを自動的に行うことが可能です。高温の差し湯でお湯を温めなおしたい場合や足し湯をしたい場合はリモコンから手動で操作する必要があります。お湯の出る場所はフルオートタイプと同じく浴槽の側面です。
給湯専用タイプ
給湯専用タイプは蛇口から手動で湯はりをするタイプです。お湯がたまったら自分で蛇口を締めて調整する必要がありますが、種類によってはリモコンから浴槽の状況を確認できるものもあります。機能こそ多くはないですが、比較的価格が安く配管工事の手間が少ないため導入しやすいというメリットもあります。
水圧
エコキュートはタンクに貯めたお湯を減圧してから給湯するため、一般的な水道直圧に比べて水圧が弱く感じられることがあります。しかし、最近ではメーカーの技術革新や企業努力により高圧給湯ができるエコキュートも増えてきており、なかには元の水道直圧とほとんど差のないものもあるようです。
エコキュートの水圧はメーカーごとにさまざまなため、強い水圧が必要な方はそれぞれの違いを確認して機種を選びましょう。メーカーごとのエコキュートの特徴やエコキュートのおすすめメーカーについては次章で解説します。
機能や特徴ごとにメーカーを比較するのも大切

エコキュートはメーカーごとに特徴や機能が異なるため、自分の好みや状況にあったものを選択することが重要です。主なエコキュートのおすすめメーカーは以下の5つです。
- パナソニック
- 三菱
- ダイキン
- コロナ
- 日立
下表では、機能や特徴についてまとめました。
ここからは、エコキュートの機能別に対応メーカーを解説します。
なお、製品によって機能の有無は変わるため、購入の際は必要な機能が搭載されているか確認しておきましょう。
エコキュートの買い替え費用については、こちらの記事もあわせてご確認ください。
配管洗浄機能
配管洗浄機能を搭載したエコキュートであれば、日々の掃除やお手入れの手間を大幅に軽減できます。ここでは配管洗浄機能付きのエコキュートのおすすめメーカーとして、パナソニック、三菱、ダイキン、日立の製品をご紹介します。
パナソニック
パナソニックの自動配管洗浄機能は、浴槽の栓を抜いたタイミングで自動的に約10リットルのお湯を配管内に流し、残った湯水を洗い流す仕組みです。リモコンから手動配管洗浄も可能なため、汚れが気になったときにもすぐに洗浄できます。
三菱
三菱のエコキュートにはマイクロバブルによる配管洗浄機能「バブルおそうじ」が搭載されています。お湯を抜いたタイミングで非常に小さな気泡のマイクロバブルが配管内に流れ込み、微小な汚れも逃さず洗浄して配管内を清潔に保ちます。
ダイキン
ダイキンのエコキュートに搭載されている自動ふろ配管洗浄(かんたん洗浄)は、お湯を抜くたびに自動で配管内部を洗浄する機能で、お手入れの手間を軽減します。さらに、洗浄剤を使用したふろ配管洗浄(しっかり洗浄)を半年に一度行っておけば、より清潔な状態を保つことができます。
日立
日立のエコキュートに搭載されている自動配管洗浄機能は「ステンレス・クリーン自動洗浄システム」です。ふろ追い炊き配管には腐食に強いステンレスが採用されており、浴槽の排水時には自動で配管内の洗浄を行います。
除菌・菌の増殖を抑制する機能
深紫外線の照射によって、目に見えない菌の増殖を抑え、除菌効果が期待できるエコキュートも登場しています。ここでは、三菱とダイキンの製品に搭載されている除菌機能をご紹介します。
三菱
三菱の「キラリユキープPLUS」は、湯はり後のお湯を循環させて配管内で深紫外線を照射することで、浴槽内のお湯をきれいにする機能です。入浴中だけでなく、次の人が入浴する前や洗濯の際にも除菌を行っておくことで、常にきれいな水を保てるでしょう。
ダイキン
ダイキンのエコキュートには「おゆぴかUV」というシステムが搭載されており、貯湯ユニット内に搭載されたUV除菌ユニットでお湯に深紫外線を照射します。これにより浴槽内の目に見えない菌の増殖を抑制し、残り湯を使った洗濯時にもきれいなお湯を使えます。
出湯量・水温に関する機能
エコキュートであっても、出湯量や水温を強化する機能を備えた機種を選べば、ガス給湯器と同等の水圧やスピーディーな湯はりが可能です。こうした機能は日立、ダイキン、パナソニックのエコキュートが備えています。
日立
「水道直圧給湯」を搭載した日立のエコキュートは、プレート式給湯熱交換器を採用することで、貯湯ユニット内のお湯の熱を使って水道水を瞬時に加熱できます。タンクのお湯を使っているわけではないため、水道からのパワフルな水圧による給湯を利用できます。
ダイキン
ダイキンの「パワフル高圧給湯(320kPa)」や「高圧給湯(210kPa)」を搭載した機種では、十分な水圧のある快適なシャワーを使用する使えます。また、湯はりもスピーディーに行うことが可能です。
パナソニック
パナソニックのエコキュートは「ウルトラ高圧」により、キッチンとの同時使用でも安定した出湯量と温度を実現し、快適性を高めています。また、お風呂の湯はりとキッチンなどの給湯の温度を分けて設定することができる「ダブル湯温コントロール」で、いつでも好きな温度でお湯を利用できます。
美容・リラックス効果が期待できる機能
エコキュートにはメーカー独自の特徴を活かした、美容やリラックス効果が期待できるものもあります。泡の力による美肌効果や温浴効果は、入浴時の心地良さをさらに高めてくれるでしょう。ダイキン、三菱、コロナ、日立の備える美容・リラックス効果が期待できる機能について解説します。
ダイキン
オプション機能の「ウルトラファインバブル入浴」を導入すれば、微細な泡が肌にうるおいを与えながら角質層まできれいに洗浄してくれます。泡には温浴効果もあり、入浴後も湯冷めしにくくなります。
三菱
専用の別売り部品を取り付ければ、マイクロバブルの効果を楽しめる「ホットあわー」を利用することが可能です。全身を包む細かい泡は湯冷め対策や肌の水分量アップが期待でき、入浴後もリラックスした気分で過ごせるでしょう。
コロナ
コロナが販売するマイクロバブルユニット内蔵のエコキュートは、マイクロバブルとウルトラファインバブルの2種類の泡が肌にうるおいを与え、保温効果も高めます。微細なマイクロバブルがお湯を白濁させ、温泉に入っているような気分になれることも魅力でしょう。
日立
日立の「シルキー快泡浴」は、微細でなめらかなファインバブルが水中にとどまり、肌を優しく包み込んでくれます。また、噴き出すお湯が肌の表面を優しく流れることで、効率良く体を温め、心地良い入浴体験をもたらします。
断熱・保温効果を高める機能
断熱性に優れた材質を使用したエコキュートを選べば、余分な電力を使うことなくタンクの保温性が高められ、省エネ効果が期待できるでしょう。コロナ、日立、三菱から販売されている断熱・保温性能の高いエコキュートをご紹介します。
コロナ
コロナのプレミアムエコキュートは真空断熱材を採用しており、温めたお湯が冷めにくい構造になっています。さらに、特殊成型断熱材(発泡性耐熱AS系樹脂)で保温性能の向上も期待でき、細やかな温度管理によって効率良くお湯をためることが可能です。
日立
日立の貯湯ユニットには、断熱性が高くお湯が冷めにくい「ウレタンク」が採用されています。高断熱のウレタンフォームと真空断熱材を組み合わせることで、冬でも温度が下がりにくい構造を実現しています。
三菱
三菱の「サーモジャケットタンク」は、貯湯ユニットのタンクに高断熱性能を持つ真空断熱材(VIP)やウレタンを使用することで、保温性能を高めています。また、三菱独自の高出力モーター「ポキポキモータ」により、冷媒を効率的に加熱してお湯を沸かすことが可能です。
エコキュートを導入する際の注意点

エコキュートを導入する際は、一般的なガス給湯器や電気給湯機との違いを踏まえたうえで、以下の点に注意が必要です。
- 初期費用がかかる
- 設置にはスペースが必要
- 湯切れを起こす可能性がある
- 水圧が弱い
- 騒音となる場合がある
- 使用できる入浴剤が限られる
エコキュートを導入したあとで後悔しないためにも、注意点を把握しておきましょう。
初期費用がかかる
エコキュートは電気給水機に比べると本体価格が高い傾向にあり、設置工事も必要になるため、初期費用がかかりやすい傾向があります。メーカーや工事業者にもよりますが、エコキュートを導入する際の相場は工事費込みで50~70万円程度といわれています。
ただし、エコキュートには電気代を抑えられるメリットもあるため、初期費用だけを見て一概にどちらが優れているとはいえません。長い目で見て検討したうえで自分にあったものを選ぶようにしましょう。
設置にはスペースが必要
エコキュートを導入する際はお湯をためる貯湯ユニットのほかに、お湯を沸かすためのヒートポンプユニットも設置する必要があります。また、メーカーにもよりますが壁から10~20センチ程度は離して設置しなければならないため、設置スペースがしっかり取れるかは必ず事前に確認しておきましょう。
理想的な設置場所はお風呂場などの水回りが近い場所です。配管の長さを短くできるため、水が出るまでの時間短縮やシャワーの水圧が必要以上に減ることを避けられます。置きたい場所のスペースが限られているという方は薄型やコンパクト型のエコキュートを検討してみるとよいでしょう。
このほか、寒い地域で冬の最低気温が-20度を下回る場合には、寒冷地仕様のエコキュートであっても屋内への設置が必要な点には注意してください。
湯切れしてしまうことがある
エコキュートは電気代の安い深夜にお湯を沸かして、給湯時にタンクからお湯を送る仕組みになっています。使うときに毎回お湯を沸かしているわけではないため、タンク内のお湯がなくなってしまうと湯切れを起こして使えなくなってしまいます。
こういった場合にはもう一度お湯を沸かしなおすこともできますが、夜間以外の時間帯に沸かしなおすと電気代が余計にかかる点には注意が必要です。湯切れを避けるためにもあらかじめ大きめの容量の貯湯ユニットを選ぶなどの対策をしておくと安心でしょう。
エコキュートの種類によっては自動的に沸き増しを行えるものもあるため、そちらを検討してみるのも一つの手です。
水圧が弱い
エコキュートはタンクに貯めたお湯を水道水と混ぜて適温にしてから給湯を行います。このとき、水道管から直接送られてくる水圧のままお湯を沸かしてしまうとタンク内が過度に高圧になってしまうため、一度減圧してからお湯を温めています。
こうした理由から、どうしてもエコキュートの水圧は弱くなりがちです。一般的にエコキュートの水圧は従来のガス給湯器の約1/3になるとされており、シャワー使用時などに勢いが弱いと感じる原因になっています。
最近では高水圧に特化したメーカーもあるため、強い水圧を好む方は高水圧のエコキュートを取り扱っているメーカーを選ぶとよいでしょう。
騒音となる場合がある
エコキュートは深夜にお湯を沸かすため、寝室に近い場所に設置してしまうと運転中の音が気になってしまうかもしれません。また、騒音が隣の家にまで届いてしまうと、近隣トラブルに発展してしまう可能性もあります。こうした事態を避けるためにも、設置場所は寝室から離れた、近隣の方の迷惑にならない場所を選ぶようにしましょう。
使用できる入浴剤が限られる
エコキュートの機種によっては、入浴剤の使用に制限がある場合があるため、事前に確認しておくことが重要です。万が一機種に適さない入浴剤を入れてしまうと、性能の低下や循環ポンプの不具合など、故障の原因になるかもしれません。また、配管の劣化や腐食の原因となることもあります。
具体的には、粉タイプや白濁したタイプの入浴剤は基本的に避けた方がよいでしょう。成分に硫黄や塩分、酸、アルカリが多く入っているものも使用しない方が無難です。複数の入浴剤を同時に使うことも推奨されていないため注意してください。
使用しても問題ない入浴剤の代表的なものとして「バブ(花王)」や「バスクリン」などがあります。ただし、使用可能な入浴剤はメーカーや機種によっても異なるため、入浴剤を入れる際は必ずお使いのエコキュートの仕様を確認してからにしてください。
エコキュートはメーカーの特徴を踏まえて選ぼう
今回はエコキュートのおすすめメーカーとして、「パナソニック」「三菱」「ダイキン」「コロナ」「日立」の5つをご紹介しました。それぞれのメーカーに独自の機能があるので、気に入ったメーカーがあれば問い合わせてみるとよいでしょう。
また、実際に導入する際には注意すべき点もいくつかあります。実際に購入に踏み切る際は安易に決定せず、初期費用は予算内か設置スペースや容量に問題はないかという点に十分注意したうえで決めるようにしてください。
エコキュートは長期的に使う住宅設備の一つです。後悔しないためにも、ご家庭のライフスタイルや設置条件にしっかり合った製品を選びましょう。

